雨が一日中降り続いた昨日の種子島。
時折雷雨を伴って土砂降りとなる時間もあり、稲刈り間近だった田んぼも土が乾くまで2.3日はかかりそうで、稲刈りが少し遅くなりそうだ。
また、はるか南の海上では台風6号が発生した。
今のところ強く張り出した太平洋高気圧の影響で中国方面に進む見込みと言うが、こちらも今後の動きが気になる。

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自宅近くのヒトツバ(イヌマキ)の木に真っ赤な実が生っている。
ヒトツバの実は偽果と呼ばれる赤くて柔らかい部分と緑色の種子が一体になっていて、赤く熟した部分は結構甘く、子供のころは上等なおやつとしてよく食べていたのを思い出す。

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昨日、種子島に自生するヤマモモの研究している名古屋大学の学生さんが、ヤマモモの種類や自生地などについて教えてほしいとやってきた。
聞けば、猿の研究をしている京都大学と共同してのヤマモモ研究とか。

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5月下旬ころから6月にかけて真っ赤に熟すヤマモモだが、屋久島では猿がヤマモモを食べて排出したり、吐き捨てられた種子が発芽してヤマモモが増えていると考えられているようだが、70年?ほど前に猿が絶滅した種子島ではどう違うか? 実生で増え続けているのか? などなど研究しているそうだ。(写真下は2020年)

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既に犬城海岸付近の山々に入り自生状況や実生の苗などを探しているそうだが、ヤマモモの木はあれど実生の苗木が一つも見つかっていないという。
観察しやすい場所にあるヤマモモの場所を案内すると、時折強く降る雨にも負けず実生探しが始まった。

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探すこと3か所目。
「有ったー!」
と学生さんの嬉しそうな声。
写真中央のギザギザの葉っぱが芽を出したばかりのヤマモモ。

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ヤマモモは小さいころから実をぎょうさん食べきたが、実生など一度も気にしたことはなかった。
自分たちが知らないところでこうした研究が行われ、色んな知見が得られていくんだなぁと感心しきり。
学生さんたちは今後入れ替わりながら研究を続けるそうだ。
参考 
https://www.jstage.jst.go.jp/article/hozen/13/2/13_KJ00005106135/_article/-char/ja/
https://www.jstage.jst.go.jp/article/hozen/13/2/13_KJ00005106135/_pdf/-char/ja